外国で暮らすということ(2)

2008年11月3日

去年の年末、この家に初めて滞在したときシャワーがぶっ壊れました。

湯は蛇口から出るだけで、シャワーからはまったく出ません。
ダーが大家に連絡をしたところ、すぐに様子を見に来てくれたのはいいけれど、しばらくいじり回した後に、今度は栓を閉めても水が止まらなくなってしまった。
友人で修理のプロを呼んでくる、と大家は言ったものの、しばらくその大家のあやしい作業を見ていたわたしはすっかり疑心暗鬼に。
だいたいこの大家がロシア人で、ダーとなぜ会話が通じているんだというくらい英語が下手。
「友人を呼んでくる」
というフレーズも
「あー、あー。呼んでくる、トモダチ。修理できる、プロフェッショナル」
みたいな感じで心細いことこの上ない。

しかもよくよく聞くと、キッチンの蛇口の水漏れもこの大家が「修理した」結果なのだとか。
最初からちゃんとした修理屋を呼ばず、金のかからない方法で何とかしようとしているのが見え見え。
こりゃ信用できんわ、とさらに疑い深くなったわたしは、数分後その大家が連れてきた「修理のプロ」だとかいう、これまたロシア人のオヤジの一挙一動をバスルームで見守ることにしました。

案の定、オヤジはデカい工具入れを持参して来ていたものの、どのねじ回しを使うのかすらまったく理解しておらず、睨みつけるわたしの視線を避けつつ、大家とこそこそロシア語で会話をするばかり。

結局一時間もオヤジ二人で
「ダー、ダー」
とやった挙句問題は何も解決せず、無理やり元栓を締めてその日はシャワーを浴びることができませんでした。
こうなったら外国のこと、いつ修理に来てもらえるかなどわかったもんじゃありません。
「なぜもっと強く文句を言わないの。だいたいあんな英語もロクに話せんロシア人がこんな不動産持ってるなんておかしいんじゃないの、何か密輸してるとかうんぬんかんぬん」
と、めちゃくちゃに根拠のない理由を並べてダーにあたりまくるわたし。

結局わたしの剣幕にびびったダーが大家と話をつけ、翌日今度は本当に水周りの修理屋を呼んでもらえることに。
この修理屋のオヤジがジョルジオという名前のイタリア人で、イタリアじゃまたダメか?と思いきや、見事にものの三分程度でさっさと修理を終えてくれ、わたしの「なぜ、どうやって壊れたんだ」という質問にもすべて明確に答えてくれました。

あれ以来わが家では
「ロシアはダメだ、イタリアを呼べ」
ということになっとります。

しかし日本の場合、一応ちゃんとした賃貸マンションなら管理会社に電話一本するだけで済むところ。
まあ日本ほど何もかもがきちんと迅速に機能している国なんて、どこにもないのはわかっちゃいるのですが。

2 コメント:

匿名 さんのコメント...

私もこの家に引っ越してきた初日に洗濯機が故障して床下浸水になり
ホテル住まい1週間経験しました。
新築のコンドで私が最初の住人だってのに洗濯機が故障?おかしい、
と思いオーナーに電話したけどホテル代の負担もなく散々な思いをしました。
菓子折りを持って謝罪にくるなんてことすらない・・・
1週間分のホテル代を請求する場合は弁護士雇って訴えたら?などカナダ人の友人に言われ・・・あ~何でも弁護士、訴えるって・・・

shoot604 さんのコメント...

うわ、それは最悪ですね・・・
日本で新築なのに何かが壊れるなんてことはありませんよね。
しかしホテル代も訴えないと出してもらえないとは。
まあ日本みたいな国は世界中どこを探してもないでしょうが、外国で暮らすのはなかなか根性がいります。